こんにちは!こころ先生です(^^)
前回、「生きる力」について記事を書きましたが、
「じゃあそれをどう育てていけばいいんだろう?」「心理士の私ができることはなんだろう?」とずっと考え続けてきました。
私は今まで、虐待、発達障害、不登校など、どちらかというと問題を抱えている子どもたちとカウンセリングや療育を通して関わってきましたが、ほとんどの場合は1回会っただけで問題解決することはなく、多くのケースは継続してお会いすることになります。問題に至るまで複雑な経緯があった分、問題の解決まではそれなりに時間を要します。
身体も病気になってから治療して回復するまではある程度時間がかかりますよね(病気の程度にもよりますが)。心についても、それと似ているような気がします。
虫歯も、虫歯になってから治療終了まで何度も通わなければいけないことが多いです。なので、普段の生活の中での「予防」が大事と言われています。
「心理教育ってなに?」の記事にも書きましたが、
病気も日々の生活習慣を見直して「予防」することが大事。
虫歯も毎日の歯磨きで「予防」することが大事。
そして、心の病や問題・悩みについても、やっぱり「予防」が大事!!
私は、子どもたちがこれからの時代を強く生きていくために、知っておくと役に立つ「心についての知識」を学べるようなものを作りたい…!
でも、授業形式で一方的に教えるというよりも、コミュニケーションを取りながら、自然と気づきを得るような方法で。しかも楽しみながら行える方法で…!
そこで、たどり着いたのが「心理教育」でした!
~~~今回から新しく始まります!生きる力を育てるシリーズ!!(かなり唐突…笑)~~~
その名も…「1日5分で!生きる力を育てる親子で学ぶ心理教育」!
おやつの時間のあと、お風呂の時間、寝る前などのゆったりとした親子時間などに、会話をしながら、そして楽しみながら、しかも親子で役に立つ「心の仕組みやスキル」について学べるような内容にしました!
親子はもちろん、学校での授業(学校だと道徳の授業になるのかな?)でも使えるような内容だと思います♪授業計画にお困りの先生方にも役立つといいな。
インスタグラムでも発信し始めましたので、よろしければご覧ください♪
Ⅰ.導入:テーマ「気持ちを表す言葉を知ろう」
今回のテーマは、「気持ちを表す言葉を知ろう」です。
「気持ち」にはたくさんの種類があって、「気持ちを表す言葉」はたくさんあるということを知ることが今回のテーマの目的です。
- 感情のコントロールが難しい
- 癇癪、人や物を叩くことが多い
- 自分や他人の気持ちを考えることが苦手
気持ちを表す言葉のレパートリーが増えると、自分の気持ちを相手に伝えやすくなったり、相手の気持ちもわかりやすくなります。
ワークを通じて、子どもたちが「気持ちを表す言葉っていろいろあるんだなぁ…」「こんな言葉を使って気持ちを伝えられるんだ…!」と気づくきっかけになるといいなと思います。
Ⅱ. ワーク:気持ちを表す言葉を探そう!
さっそく、ワークをやってみましょう!親子で楽しくできるワークをご用意しています♪
…さあ、どのくらい出てくるでしょうか!?
思いつく言葉をいくつ言えるか言ってもらってもいいし、文字が書けるお子さんはプリントを使って書き出してみてもいいですよ!
順番を決めて親子で交互に言っていくのもゲームみたいで楽しいかもしれませんね♪
※ワークで使えるプリントは、こちらからダウンロード(無料)できます♪プリントの記入例も一緒に載せています。よかったら印刷して使ってみてね★
質問:気持ちを表す言葉が答えられないときはどうしたらいい?
回答:まったく思いつかない場合は、辞書で調べたり、人に聞いてもOK!
また、以下のようなヒントをあげると答えやすいかもしれません。
- 具体的な状況を例に挙げて聞いてみる(例:「○○なときどんな気持ちになる?」など)
- 表情を例に挙げて聞いてみる(例:「(表情を見せて)この顔はどんな気持ちでしょう?」)
Ⅲ. 解説:気持ちに名前をつける(ラベリング)

さあ、「気持ちを表す言葉」はどのくらい出てきたでしょうか?
参考までに、いくつか例をあげてみますね(調べたものもあります…笑)
こうやって書き出してみて気づきましたが、こんなに気持ちを表す言葉があるんですね!!
「緊張」と「ドキドキ」、「安心」と「ほっとする」、「嫌だ」「嫌悪」など、「ほぼ同じ気持ち…かな?」というような言葉もありますが、
微妙なニュアンスの違いや気持ちの強弱によって、そのときの自分の気持ちにピッタリとくる言葉も変わってくるので、似ている言葉でも気にせずとにかく書き出してみましょう!
できるだけたくさんの表現を知っておくと、自分の気持ちを言葉にするときに役に立ちますよ♪
このように、感じている気持ちに名前を付けることを、気持ちのラベリングと言います。
気持ちを表す言葉を知っていると、次のような良いことがあります。
■気持ちを伝える「言葉」のレパートリーが増え、自分の気持ちを伝えやすくなる。
■気持ちを「言葉」で共有することができるため、相手の気持ちも理解しやすくなる。
気持ちを表す言葉を知ることは、自分の気持ちだけでなく、他人の気持ちの理解の基盤にもなるんですね!
生活での応用編:子どもの気持ちを代弁する
「ワークをやってみたいけど、子どもと一緒にやる時間がなかなか取れない…」という親御さんでも大丈夫!
普段の生活の中で、ワークの要素を取り入れた声かけや関わりも考えてみました!
今回のワークの要素を普段の生活の中で簡単に取り入れられる方法があります。
それは… 「子どもの気持ちを代弁する」です!
子どもが何かをやり遂げて喜んでいるとき ⇒「○○できてうれしいね!」
子どもが何かうまくできなくてもどかしそうなとき ⇒「うまくできなくて悔しいね」
このように、お子さんが今感じているであろう気持ちを大人が言葉にしてみてください。
子どもの気持ちを代弁していくことで、子どもは「この気持ちは○○というんだ」と学び、気持ちを表す言葉を覚え、次第に自分の気持ちを言葉で表現する方法を学んでいきます。
まとめ
今回から新しく始まりました、「1日5分で!生きる力を育てる親子で学ぶ心理教育」。
記念すべき、第一回テーマは「気持ちを表す言葉を知ろう」でした。
それでは、今回の内容のまとめです。
1.気持ちにはたくさんの種類があり、気持ちを表す言葉はたくさんある。
2.気持ちを表す言葉を知ると、
- 気持ちを伝える「言葉」のレパートリーが増え、自分の気持ちを伝えやすくなる。
- 気持ちを「言葉」で共有することができるため、相手の気持ちも理解しやすくなる。
3.生活の中で、子どもの気持ちを代弁していくと、子どもは次第に気持ちを言葉で表現する方法を学んでいく。
以上、こころ先生でした!またね♪